御朱印。
by erierin888 · 公開済み · 更新済み
ひそかな趣味。それは御朱印をいただくこと。。
冬の空気が清々しく、心身ともにリフレッシュする絶好の日和だった。
私は特別な目的を胸に、ある神社を訪れた。
その目的とは、新しく購入した御朱印帳に、初めての御朱印をいただくことだった。
この御朱印帳は、伝統的な和紙で作られ、表紙には繊細な桜の模様が描かれている。
それを手に入れた時、この帳に記される数々の御朱印が、これからの私の旅の物語を紡ぎ出すことを想像して、わくわくしていた。
神社に到着すると、人気スポットなのでかなりの観光客が参道を歩いている。
石畳を歩きながら、周囲の木々が生み出す自然の音に耳を傾けた。さすが、樹齢の高い木が多くて神々しさに圧倒される。
鳥のさえずり、木々のざわめき、そして遠くで聞こえる鐘の音。これら全てが正月明けで疲れ切った私の心を静かに落ち着かせてくれた。
神社の本殿に到着し、深い敬意を込めて二拝二拍手一拝を行った。心の中で、健康と幸福を祈りながら、日常の喧騒から解放された穏やかな時間を過ごした。
その後、社務所へと足を運んだ。御朱印帳を手渡すと、神社の方は丁寧にそれを受け取り、筆を持って静かに書き始めた。彼の筆運びは熟練の技で、滑らかでありながら力強い。墨の香りがほのかに漂い、その瞬間は神聖な儀式のように感じられた。
御朱印が完成すると、私はそれを優しく受け取る。美しい文字と印章が、和紙の上で見事に調和していてかっこいいまである。この一枚の紙が、私の人生の新しい章の始まりを告げているようだった。
帰り道、書いてもらった御朱印を眺めながら今年はあと何枚もらえるかな…などと考える。単なる記録ではなく、大切な思い出と教訓の集積所となる気がする。それぞれの御朱印が、私の心に刻まれた無数の足跡となり、いつか振り返った時に、この美しい旅の全てを思い出させてくれるに違いない。
これから訪れるであろう多くの寺院や神社で、新しい御朱印を集めることを楽しみにしている。それぞれの御朱印が、その場所の歴史や文化、そしてそこに込められた祈りや願いを伝えてくれる。私の御朱印帳は、これからも私と共に、色褪せることのない美しい物語を紡ぎ続けるだろう。